世界には面白い名前の料理がたくさんあります。今回ご紹介する料理はİmam bayıldı(イマーム・バユルドゥ)、イスラムの僧侶(イマーム)の気絶(バユルドゥ)という名前なんです。美味しすぎてお坊さんが気絶する料理らしいです。
ナスの中に玉ねぎとトマトを煮たものをたっぷり詰めて柔らかく煮たヴィーガンの方も安心の野菜料理です。
柔らかいなすとトマトフィリングの相性がとても良く、ホールで入れているクミンを噛んだ時ふわっと広がる香りがなんとなく異国の味わいです。
油っぽくないさっぱりな味で、思いのほかたくさん食べられてしまいます。お腹にもとても優しいヘルシー料理でもあります。
ナスって嫌いな子ども多くないですか?
私は子どもと一緒に作る料理教室を良く開催しているのですが、この料理でナスが食べられるようになった子は何人もいます。
お子さまはこのナスがペンギンに見えたり、リスの尻尾に見えたりするらしく、作りながら楽しくなってくる様子で、その延長で抵抗なく食べることが出来たりするのかもしれません。
ナスの嫌われる原因は青臭さや歯触りのギシギシした感じが理由になることが多い気がします。この料理はそのようなナスの癖は一切ないので、今までの抵抗が消えてナスの美味しさに気づくと思います。
是非お子さまと作ってみてはいかがでしょうか?
こんなふうに汁ごとパスタにかけて食べるのもとても美味しいですよ。
材料
茄子 大きめ6本
オリーブオイル
フィリング(写真ではこの倍量で作っていますが適量は以下の分量です)
玉ねぎ小個
ホールトマト 390g
にんにく2かけ
鷹の爪 1本 タネを取って刻んでおく(辛いのが苦手な人は入れなくてもOK)
ホールクミン 大さじ1/2
野菜ブイヨン 1袋(今回私はハーブブイヨンを使っています。お好みのもので大丈夫です)
水200ccくらい
塩適宜(小さじ1程度)
作り方
1.ナスは縞に皮を剥いてオーブンの天板に並べます。オーブンがない場合、オーブントースターでも、コンロの魚焼きグリルでも作れます。
2.ナスの表面にオリーブオイルをまぶします。全体的に油がつく程度で大丈夫です。
3.予熱なしのオーブン180℃で25分くらい焼きます。オーブントースターや魚焼きグリルは温度が高いので15分くらいで焼けますが火力が強すぎて焦げてしまうのでアルミホイルに包んで焼いてください。
4.ナスを焼いている間にトマトフィリングを作ります。
5.先ほど剥いたナスの皮を粗微塵に切ります。
6.玉ねぎも粗めのみじん切りにします。にんにくもみじん切りします。
オーブントースター、魚焼きグリルでナスを焼いている方はこのあたりで一度開けてナスの様子を見てください。焼けていれば取り出しておいてくださいね。
7.フライパンにオリーブオイル大さじ2とにんにく、鷹の爪をいれてから、火をつけ弱火にします。油を温めてからにんにく鷹の爪を入れると香りが出る前に焦げますので必ず順番を守ってくださいね。
8.混ぜているヘラなどにニンニクがくっついてくる感じになって、にんにくの香りが立ち込めてきたらクミンを入れて更に炒めます。火は弱火のままです。
9.にんにくとクミンの混ざったエスニックな香りがしてきたらなすの皮を入れます。
10.ナスの皮の色が際立ってきたら玉ねぎも入れて中火にして更に炒めます。
11.玉ねぎが透き通るまで良く炒めます。
12.玉ねぎが透き通ってきたらホールトマトを加えます。
13.火を中火の弱火に落として汁気がなくなるまで煮ていきます。
14.このあたりでオーブンの方もナスが焼けたのではないでしょうか?
15.竹串をさして柔らかくスッと通るようなら焼き上がりです。
16.トマトフィリングは、木べらなどで底をなぞった時底が見える感じまで煮詰まったらだいたいOKの目安です。
17.小さじ1くらいの塩で調味します。お好みの濃さに整えてください。ちょっと薄いくらいに仕上げるとたくさん食べられる味に仕上がります。
18.ナスを並べて入れるとちょっと周りに余裕があるかな?くらいの大きさの浅なべ(フライパンでも大丈夫)にナスを並べます。
19.菜箸などで底にまで穴を開けないように気をつけながら、トマトフィリングを入れるスペースを作ります。
20.ナスの中にトマトフィリングをたっぷり詰めます。
21.フィリングを詰めたナスがひたひたになるくらいの水を中のフィリングにかからないように気をつけて注ぎ入れます。
22.お好みの野菜ブイヨンやハーブブイヨンを入れます。
23.煮汁が半分になるくらいまだ煮詰めて出来上がりです。
今回ブイヨンで煮ていますが、本場のレシピではレモン汁で煮るもの、ミントを加えて煮るものなど様々なレシピがあります。一度ブイヨンでお試しいただき、お好みで色々アレンジしても良いかと思います。
本場のものはもう少しフィリングが少ないかもしれません。私はついついいっぱい詰めてしまいますが、たくさん入れた方が美味しいですよ。これだけでも結構なボリュームがあるしたっぷり野菜が摂取出来ます。かなり満足感のある美味しいメニューですが消化も良く、夜遅い食事などでも安心して食べられると思います。
ヴィーガン料理ではなくなってしまいますがトマトフィリングにひき肉を入れたり、出来上がりに蕩けるチーズを載せたりするとボリュームある一品になります。
とても美味しい料理ですので是非一度使ってみてくださいね。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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